
東海旅客鉄道株式会社は、2024年度(2025年3月期)の決算を発表しました。
今回の発表によると売上高は1.8兆円、黒字か赤字かを示す「親会社株主に帰属する当期純利益」は、4584億円の黒字決算で、過去最高の数字となっています。
中でもインバウンド観光客によるグリーン車利用率の高さが好調さを牽引しており、客単価はコロナ前である2018年度比で2~3倍となっているようです。
この好決算を受け、本日5月1日の株価は年初来高値をつけています。
概要・比較

売上高 | 営業利益 | 純利益 | |
2024年度 | 1兆8318億4700万円 | 7027億9400万円 | 4584億2300万円 |
2023年度 | 1兆7104億700万円 | 6073億8100万円 | 3844億1100万円 |
過去との比較。
売上高ベースで7.1%、営業利益ベースで15.7%の増益率となっています。
今年は大阪・関西万博開催による乗客数の増加も見込まれるとのこと。
部門別
セグメント(部門)別に見ると、以下の通りとなりました。
【各部門の営業利益】
運輸業:6,497億円
流通業:156億円
不動産業:228億円
同日発表の東日本と比較すると、かなり運輸業に偏っていますね。
コロナ時代はこれが足かせとなり大きく減収減益となりましたが、あまり他セグメントを伸ばそうとする感じもなく、当面この状態が続きそうです。
今後の計画としては、
・東海道新幹線の上級クラス席の設置
・315系のワンマン運転
・ドクターイエローからN700S系に検測機能設置
・リニア中央新幹線計画の推進
等が盛り込まれています。
関連リンク
参考文献
東海旅客鉄道株式会社「2025年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
ロイター『ホットストック:JR東海が年初来高値、好決算と自社株買いを材料視』