【南海】4~12月(3Q)は売上高4.6%増、純利益18.9%増と好調

2019年1月31日、南海電気鉄道株式会社は「2019年3月期 第三四半期(3Q)決算」(4月1日~12月31日の営業成績)を発表しました。

※…Qは「クォーター」の意

上場企業の決算は3ヶ月(四半期)に1度開示されます。今回は4月1日から12月31日まで時点での中間決算となります。

 

グループ全体

売上高(営業収益):1715億2700万円(+4.6%)
営業利益:269億1000万円(+4.4%)
経常利益:242億600万円(+6.5%)
純利益:183億6600万円(+18.9%)

グループ全体の売上高は前年度比4.6%増の1715億2700万円、営業利益は前年度比4.4%増の242億600万円、純利益は18.9%増の183億6600万円となり、増収増益となっています。

不動産業と建設業が順調に推移し、インバウンド観光客による鉄道運輸業の増収も効いているようです。

 

南海電気鉄道グループの主要事業と売上構成比は運輸業(38.6%)、不動産業(15.8%)、流通業(13.6%)、レジャー・サービス業(15.1%)、建設業(16.0%)と、不動産業メインが多い昨今の鉄道企業としては珍しく、鉄道などの運輸業が主軸となっています。

 

 

 

運輸業

運輸業全体については売上高が760億1200万円(前年度比+0.7%)、営業利益が120億6100万円(前年度比-0.1%)と増収でした。

インバウンド効果による空港線の大幅な増収の恩恵を引き続き受けていますが、人件費・燃料費の増加による経費の増加で、利益部分については微減となっています。

運輸業には南海電鉄、泉北高速鉄道、南海バスの他、阪堺電気軌道や関西空港交通、徳島バスなども含まれます。

 

建設業

南海電鉄において、鉄道輸送の次にシェアを取っているのが建設業。南海辰村建設などがここに入ります。

今回の中間決算では売上高が330億9700万円(前年度比+10.4%)、営業利益は15億5700万円(前年度比+6.2%)と増収増益でした。

 

 

流通業

流通業については、売上高が254億4000万円(前年度比-5.7%)、営業利益は33億3400万円(前年度比+4.8%)と減収増益でした。Osaka Metroの駅売店(ekimo事業)を手がけているのはこの南海電鉄流通部門です。

ekimo事業においてテナントとの契約形態変更により減収としていますが、2Qに引き続いてショッピングセンター好調による増収の影響を受けて営業利益は増益となりました。

流通業部門には、先ほど挙げた駅ナカビジネス部門「ekimo」事業の他、ショッピングセンター部門に「なんばパークス・なんば・いずみおおつCITY、アンスリー」などが含まれます。

 

レジャー・サービス業

出典:http://www.hotel-nakanoshima.jp/points/

レジャー・サービス業については、売上高が277億4200万円(前年度比-0.5%)、営業利益は12億1500万円(前年度比-19.2%)と大幅な減益となっています。

「ホテル中の島」のリニューアル工事に伴う休業の影響で一時的なもの、としています。ホテル中の島は2019年3月にリニューアルオープンするとのことです。

レジャーサービス業には、旅館ホテルの他、「みさき公園」などの遊園業、「住之江競艇場における施設賃貸業」が含まれます。

 

参考資料・ツイート

南海電気鉄道『2019年3月期 第3四半期決算短信』
<http://www.nankai.co.jp/library/ir/tanshin/pdf/190131.pdf>