中型・小型の鉄道車両製造を得意とする新潟トランシス株式会社が2020年度(経済用語では2021年3月期といいます)の決算を発表しました。
それによると、今期の売上高は248億4400万円、純利益(黒字)額は8億6700万円、利益剰余金(これまで貯めているお金や土地資産などのこと)は13億6200万円でした。
前年度との比較
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2017年度 | ▲10億8000万円 | 14億2800万円 |
2018年度 | ▲9億9100万円 | 3億8600万円 |
2019年度 | 3億5100万円 | 6億8800万円 |
2020年度 | 8億6700万円 | 13億6200万円 |
前年度との比較。2年連続の黒字決算となっています。
新潟トランシスは新潟鐵工所を前身とする企業で、債務超過に陥った同社を石川島播磨重工業(現在のIHI)がスポンサーとなり復活した企業です。
現在では同社の完全子会社となっています。
大阪の新交通システム「ニュートラム」はこの新潟トランシス製が多数を占め、新型車両である200系は全てが新潟トランシスからトレーラーで運ばれてきます。
また、昨今路面電車事業者にはLRT化のトレンドがありますが、新潟トランシスは富山市(富山ライトレール・富山地方鉄道)や熊本市、岡山市などへブレーメン形と呼ばれる近代的で低床型の車両をライセンス生産・供給しています。
2020年度には栃木の新しいライトレールである「宇都宮ライトレール」用車両を受注しており、今後17編成を導入する見込みとなっています。
関連リンク