大阪港トランスポートシステム、2.2億円の黒字を計上(2023年度)

かつて大阪港~コスモスクエア・コスモスクエア~中ふ頭間の鉄道事業を行っていた株式会社大阪港トランスポートシステムが、2022年度の決算を発表しました。

それによると、今期の売上高は13億5099万円、純利益(黒字)額は2億2218万円、利益剰余金(これまで貯めているお金や土地資産などのこと)は47億1354万円でした。

 

昨年度との比較

当期純利益 利益剰余金
2020年度 3億7182万円 40億5879万円
2021年度 1億6605万円 41億9484万円
2022年度 2億9651万円 44億9135万円
2023年度 2億2218万円 47億1354万円

過去4年の比較。当期純利益は前年度より増え3億円近くとなりました。

昨年度から大阪市より9億円の負担助成金、および融資金27億円を調達し、夢洲新線の建設工事に充てられています。

 

解説

OTSは、第三種鉄道事業者として大阪港~コスモスクエア~中ふ頭間の施設を保有し、Osaka Metroより線路使用料を受け取っている所謂「トンネル会社」ですが、かつては全て自社で運行まで行っていました。

新20系をベースに、海をイメージしたマリンブルーが塗装されているなど大阪市交通局車両とは差別化されていました。

鉄道事業の他、大阪南港トラックターミナルの管理や流通倉庫の管理などを行っており、こちらのほうが主力といえそうです。

現在は2025年に開業予定の夢咲トンネルと夢洲駅の工事・施工管理を担当しています。

2025年の大阪万博では夢洲が舞台となりますが、そこへのアクセス路線はこのOTSが保有する形になっており、今後Osaka Metroからの通過料金収入が見込まれます。

 

前年度リンク

大阪港トランスポートシステム、2.9億円の黒字を計上(2022年度)

大阪港トランスポートシステム、1.6億円の黒字を計上(2021年度)

 

参考文献

大阪港トランスポートシステム「決算状況(令和5年度)