愛知県の枇杷島~勝川間で城北線を運行する東海交通事業株式会社が、2023年度の決算を発表しました。
それによると、今期の純利益(黒字)額は1400万円、利益剰余金(これまで貯めているお金のこと)は18億5000万円でした。
前年度比較
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2020年度 | 4200万円 | 16億4500万円 |
2021年度 | 1億4700万円 | 17億9300万円 |
2022年度 | 4600万円 | 18億4000万円 |
2023年度 | 1400万円 | 18億5500万円 |
前年度との比較。今期は純利益が大幅に減少しています(が、まぁ想定内でしょうねぇ…)
解説
東海交通事業はJR東海の子会社で、 鉄道事業としては名古屋市郊外を走る城北線の運営を担当しています。
2024年10月から、社名にJRがついた「JR東海交通事業」へと変わる地味な変更が予定されています。
城北線はディーゼルの1両編成の車両が、40分間隔程度で行き来する閑散路線です。
城北線の他にも、JR東海の駅業務の半数を受託しています。
【委託内容】
・在来線の駅の窓口業務
・「お客さまサポートサービス」業務
・各種問い合わせや遺失物対応を行う「JR東海テレフォンセンター」【その他事業】
・駐車場貸付事業
・城北線高架下用地貸付事業
・自動販売機設置事業
・レンタカー事業
また、城北線についても、鉄道施設部分を保有しておらず、建設費を支払う必要がないことも一因にあるようです。(旧鉄道公団が保有してそれを東海交通事業が借入ている形を採っているそうです)
この路線が枇杷島~勝川という中途半端なところで止められているのは、こういった大人の事情もあるようで、2032年まではこの状態での運行となりそうです。