神戸高速鉄道、8300万円を計上(2022年)

神戸市で(特殊な)鉄道事業を運営している神戸高速鉄道株式会社が、2022年度の決算を発表しました。

それによると、今期の純利益(黒字)額は8300万円、利益剰余金(これまで貯めている預金)は11億7600万円でした。

 

前年度比較

当期純利益 利益剰余金
2020年度 3億4700万円 9億6800万円
2021年度 1億2400万円 10億9200万円
2022年度 8300万円 11億7600万円

前年度との比較。黒字を維持していますが、やや落ち込みを見せています。

2021年度の線路使用料売上は6億7166万円ですが、その他(駅賃貸・付帯事業)で9億円の売上があります。「トンネル会社」と言われる神戸高速鉄道ですが、どちらかというとその他事業の方が主力となっています。

鉄道車両は保有していないものの、泉北高速鉄道や北大阪急行と同じく準大手私鉄に分類されます。

 

解説

神戸高速鉄道は、元町・花隈~高速神戸~西代の東西線と、新開地~湊川までの南北線を運営しています。

それぞれの路線に阪神電鉄・阪急電鉄・山陽電鉄・神戸電鉄の4社が乗り入れており、神戸高速鉄道自体は車両を持たない特殊な会社です。

長らく神戸市が株主となってきましたが、2010年から事業体制の変更を行っており、現在は阪神電鉄・阪急電鉄がそれぞれ25.86%づつの株式を保有する筆頭株主、次点で神戸市(25%)、山陽電鉄(12.2%)、神戸電鉄(7.9%)と続いています。

2017年4月からは地下街「メトロこうべ」を運営する神戸高速興業株式会社を合併し、同施設の管理も行うようになりました

ちなみに、新開地駅にあるネットや鉄道ファンに有名な「高速そば」は2021年7月をもって閉店。

神戸高速興業が運営していたことで「高速」と名が付けられたユニークな立ち食い蕎麦屋でしたが、運営事業者であった虎重山本食品興業から撤退の申し入れがあり、閉店しました。

 

前年度記事

神戸高速鉄道、3.4億円の黒字を計上(2020年度)

【決算】神戸高速鉄道、2019年度は2.6億円の純利益(黒字)を計上