かつて大阪港~コスモスクエア・コスモスクエア~中ふ頭間の鉄道事業を行っていた株式会社大阪港トランスポートシステムが、2022年度の決算を発表しました。
それによると、今期の売上高は13億5099万円、純利益(黒字)額は2億9651万円、利益剰余金(これまで貯めているお金や土地資産などのこと)は44億9135万円でした。
昨年度との比較
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2020年度 | 3億7182万円 | 40億5879万円 |
2021年度 | 1億6605万円 | 41億9484万円 |
2022年度 | 2億9651万円 | 44億9135万円 |
過去3年の比較。当期純利益は前年度より増え3億円近くとなりました。
今年度からは大阪市より9億円の負担助成金、および融資金27億円を調達し、建設工事に充てられる予定です。
解説
OTSは、第三種鉄道事業者として大阪港~コスモスクエア~中ふ頭間の施設を保有し、Osaka Metroより線路使用料を受け取っている所謂「トンネル会社」ですが、かつては全て自社で運行まで行っていました。
新20系をベースに、海をイメージしたマリンブルーが塗装されているなど大阪市交通局車両とは差別化されていました。
鉄道事業の他、大阪南港トラックターミナルの管理や流通倉庫の管理などを行っており、こちらのほうが主力といえそうです。
現在は2025年に開業予定の夢咲トンネルと夢洲駅の工事・施工管理を担当しており、4月に出された駅のイメージリリースはファンや関係者を大いに沸かせました。
2025年の大阪万博では夢洲が舞台となりますが、そこへのアクセス路線はこのOTSが保有する形になっており、今後Osaka Metroからの通過料金収入が見込まれます。
前年度リンク
参考文献
大阪港トランスポートシステム「決算状況(令和4年度)」
大阪港トランスポートシステム「令和5年度 株式会社大阪港トランスポートシステム 年度計画 」