
日本のLRTのパイオニアであり全国各地へライトレール・LRVを普及させる起爆剤となった富山ライトレール株式会社が2018年度(経済用語では2019年3月期といいます)の決算を発表しました。
それによると、今期の純利益(黒字)額は2200万円、利益剰余金(これまで貯めているお金や棚卸資産、土地の評価額などのこと)は1400万円でした。
ただし、富山ライトレールはインフラと車両のランニングコストについては富山県からの補助を受けており、それも含めた数字であることに注意が必要です。
実質的な収入は鉄道事業が▲7184万円、自動車事象が▲5125万円と大幅な赤字で、それを補う33億円の補助金を計上しています。
昨年度との比較

当期純利益 | 利益剰余金 | |
2015年度 | 2100万円 | ▲4000万円 |
2016年度 | 1700万円 | ▲2300万円 |
2017年度 | 1500万円 | ▲700万円 |
2018年度 | 2200万円 | 1400万円 |
前年度比+700万円でした。
2006年に開業した富山ライトレールは、森富山市長の肝入りで再開発された路線です。従来あったJR富山港線を路面電車規格にして、本数増や乗車しやすくすることによって使いやすくすることで乗客増を成し遂げました。
富山ライトレールを推し進めた森市長は2021年に引退、ライトレール社自体も2020年2月に富山地方鉄道へ吸収される予定となっています。
参考資料
富山ライトレール株式会社「賃借対照表」
http://www.t-lr.co.jp/company/documents/h30kessan.pdf