徳島県の海部~甲浦間を結ぶ阿佐海岸鉄道株式会社が、2017年度(経済用語では2018年3月期といいます)の決算を公式サイト内にて発表しています。
それによると、今期の純利益(黒字)額は107万円、利益剰余金(これまで貯めているお金のこと)は▲6895万円でした。
ほぼ全てが補助金収入
阿佐海岸鉄道はもともと1980年まで工事が進められていた、徳島~室戸~高知を結ぶ阿佐線の一部分です。室戸を挟んで西側には土佐くろしお鉄道の阿佐線があり、当初の構想では両線は室戸経由で結ばれる計画でした。
しかし国鉄の財政難から路線計画は凍結、このうちほぼ構造物が出来上がっていた海部~甲浦間を第三セクターとして開業させた路線です。
今期はかろうじて100万円近くの純利益が出ているものの、その殆どは鉄道収益ではなく自治体からの補助金収入に頼っており、営業収入が900万円に対して、営業費用(支出)が1億1639万円であるなどかなり厳しいものとなっています。
尚、2020年から道路と鉄道を走れるDMVを投入する計画があり、将来的には室戸岬までを目指すとしています。