IHI傘下で中型・小型の鉄道車両製造を得意とする新潟トランシス株式会社が2022年度の決算を発表しました。
それによると、今期の売上高は207億9600万円、純利益(黒字)額は13億2100万円、利益剰余金(これまで貯めているお金や土地資産などのこと)は25億3100万円でした。
前年度との比較
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2020年度 | 8億6700万円 | 13億6200万円 |
2021年度 | 9億1800万円 | 17億6000万円 |
2022年度 | 13億2100万円 | 25億3100万円 |
前年度との比較。3年連続の黒字決算となっています。
解説
新潟トランシスは新潟鐵工所を前身とする企業で、債務超過に陥った同社を石川島播磨重工業(現在のIHI)がスポンサーとなり復活した企業です。
大阪の新交通システム「ニュートラム」はこの新潟トランシス製が多数を占め、新型車両である200系は全てが新潟トランシスからトレーラーで運ばれてきます。
また、富山市(富山ライトレール・富山地方鉄道)や熊本市、岡山市などへブレーメン形と呼ばれる近代的で低床型の車両をライセンス生産・供給しています。
2020年度には栃木の新しいライトレールである「宇都宮ライトレール」用車両を受注しており、今後17編成を納入しています。
この他、鉄道用の気動車製造についても手掛けており、そのシェアは80%にも上っています。