
機関車トーマスを実際に走らせてしまった大井川鐵道株式会社が2018年度(経済用語では2019年3月期といいます)の決算を発表しました。
それによると、今期の純利益(黒字)額は4435万円、利益剰余金(これまで貯めているお金のこと)は31億2998万円でした。
前年度との比較

出典:http://oigawa-railway.co.jp/archives/5759
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2016年度 | 2億8449万円 | – |
2017年度 | 2億1756万円 | 30億8562万円 |
2018年度 | 4435万円 | 31億2998万円 |
前年度との比較。当期純利益は大幅減の4400万円となりました。
大井川鐵道といえば、機関車トーマスを実際に走らせていることで一気に知名度が上がった鉄道企業です。
かつては名鉄が親会社で、これまでも近鉄や南海などの旧型列車の動態保存に努めてきました。しかし2015年時点で有利子負債35億円、純損失8000万円を計上するなど、かなりの経営危機までになっていました。
そこで大井川鐵道は事業再生支援を申請、新たに北海道に本社を置くホテル企業「エクリプス日高株式会社」が100%株式を保有し、再生に乗り出しています。
前年度の時点で、債権者である静岡銀行などへの23億円の借金をチャラにしてもらうことで、支払利息を減少させて経営状況を好転させました。
参考リンク:毎日新聞『2期連続黒字 債務免除23億円、特別利益に計上 /静岡』
https://mainichi.jp/articles/20160629/ddl/k22/020/193000c
しかし、今年度は約1.5億円もの純利益減少となっています。
自然災害もなく、前年度よりも客足が遠のいたとは考えにくいので、何か大型の投資を行った一時的なものなのでしょうか。