高知県内を路面電車やバスで結んでいるとさでん交通株式会社が、2020年度(経済用語では2021年3月期といいます)の決算を公式サイト内にて発表しています。
それによると、今期の純損失(赤字)額は7億8917万円、利益剰余金(これまで貯めているお金のこと)は▲4億6345万円でした。
概要・比較
当期純利益 | 利益剰余金 | |
2018年度 | 7016万円 | 4億1109万円 |
2019年度 | ▲8億5375万円 | 3億2571万円 |
2020年度 | ▲7億8917万円 (内補助金:8億4897万円) |
▲4億6345万円 |
過去3年との比較。
沿線自治体からの8億円近い補助金(特別利益)でなんとか支えている状況です。今期からは利益剰余金が赤字に陥ってしまいました…。
株主は全て自治体
とさでん交通は、土佐電気鉄道(路面電車)・高知県交通(バス)・土佐電ドリームサービス(バス)の3社が経営統合して誕生した会社です。
高知県・高知市などの沿線自治体から8億円近くの補助金を受け取ってはいますが、コロナの影響による輸送業界全体の落ち込みから、今期は赤字決算となりました。
その内訳を見ると、軌道事業(路面電車)が▲3億円、バス事業が▲13億円、航空関連事業が▲9712万円の赤字と厳しい結果となっています。
株式は高知県が50%、以下高知市34.97%、南国市6.18%、いの町2.99%…と、高知県と高知県下の行政市だけで保有しており、実質的にOsaka Metroと同様の形態になっています。